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2019.06.28更新 / 561views

上顎の骨を厚くするサイナスリフトとは?ソケットリフトと徹底比較!

インプラントをしたいと思っても、骨の量、厚みが足りないと治療を断られることもあります。そんな場合、医院によってはさまざまな方法で骨を増やし、インプラント治療が受けられる可能性があります。

ここでは、上顎の骨の厚みが足りないケースに用いる、「サイナスリフト」と「ソケットリフト」という二つの治療法について紹介します。それぞれの治療法の違い、メリット・デメリット、実際の手術の流れについて詳しくまとめましたので、ぜひ治療前の参考にしてください。

「サイナスリフト」「ソケットリフト」ってどんな治療法?

上顎の骨を増やす手術のこと

サイナスリフト・ソケットリフトとは、上顎のインプラント治療をするために、足りない骨を増やす治療法のことです。

まとめて、上顎洞底挙上術(じょうがくどうていきょじょうじゅつ)といい、治療法の違いにより、サイナスリフトとソケットリフトに分かれます。

どちらをおこなうかは、骨の厚みなどを総合的に診断して決まります。場合によっては、どちらの治療も受けられない可能性もあります。

骨を増やすのが必要な理由

インプラント治療は、下顎よりも上顎の方が難しいとされています。その理由は、上顎の方が骨の厚みが少ないため。

上顎洞(じょうがくどう)という、鼻の横、奥歯の上あたりに広がる空洞があり、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)との間の厚みが薄くなってしまうのです。

また、歯を失うと周囲の骨や歯茎が痩せていき、インプラントを支えるのに必要な骨が減少することも、骨不足になる原因です。

そういった場合、インプラント治療をする前、または同時に、サイナスリフトやソケットリフトをおこない補填をする必要があります。

「サイナスリフト」と「ソケットリフト」の違いは?

具体的に、サイナスリフトとソケットリフトの違いと、それぞれのメリット・デメリットについてお伝えします。

横から?下から?違いは切開する場所

両治療の違いは、骨を埋め込むために切開する場所で、残っている骨の厚みにより使い分けます。

・サイナスリフト

歯肉の側面からアプローチ(横から)

残っている骨の量が少ない場合に用いる

・ソケットリフト

歯が生えていた場所からアプローチ(下から)

骨の厚みが、4~5mm以上残っている場合に用いる

?費用の違い

サイナスリフトの方が大がかりな手術になるため、費用も大きくなります。

・サイナスリフトの費用の目安

15~35万円

・ソケットリフトの費用の目安

3~15万円

治療期間の違い

治療期間は、サイナスリフトの方が長くなる傾向があります。

・サイナスリフト

移植した骨がなじむまで約3~6カ月。1回法であれば、同時にインプラントを埋め込むのでその期間で済みますが、2回法では、そのあとにインプラントを埋め込むため、さらに数カ月かかります。

・ソケットリフト

インプラントの埋入も同時におこない、移植した骨がなじむまで約3~5カ月。基本的にサイナスリフトよりも期間は短く済みます。

それぞれのメリット・デメリット

それぞれのメリット・デメリットをまとめました。どちらも難しく、そもそも対応していない歯医者さんも多いです。

・サイナスリフト

治療範囲が広いので、使う骨素材の量も多くなりますが、その分、ソケットリフトよりも長いインプラントが使えます。施術箇所が目視できるためリスクも低めです。現在の骨の量にも左右されません。

大がかりで治療期間が長く、費用もかかるため、患者さんの負担は大きくなります。

・ソケットリフト

治療範囲が狭いため使う骨素材の量が少なく、治療期間、費用など患者さんの負担は少なく済みます。

最低限の骨の厚みがないとおこなえず、使えるインプラントの長さにも制約があります。手術時には施術箇所が見えないため、リスクも大きめです。

サイナスリフトの手術の流れ

1.歯茎を切開する

インプラントを埋めたい場所の歯茎を切開し、むき出しになった骨に10~30mmの窓をあけます。

2.移植骨を入れる

骨と上顎洞の空洞の境目を、上顎洞粘膜(シュナイダー膜)という粘膜が覆っています。これを傷つけないように広げていき、あいたスペースを移植骨で満たします。

1回法の場合は、ここで歯根側にも穴をあけて、インプラントの埋入をおこないます。

3.骨が安定するのを待つ

移植骨が入れ終わったら、骨を戻して縫合します。術後数日は腫れやすく、痛みが出ることもありますが、痛み止めがもらえるので心配ありません。移植骨が安定するまで、数カ月待ちます。

4.インプラントを埋め込む

骨の状態に問題がなければ、インプラントの埋め込み手術に進みます。

ソケットリフトの手術の流れ

1.歯根側から骨に穴をあける

インプラントを埋めたい箇所の歯根側からドリルで穴をあけます。ただし貫通はさせず、上顎洞の手前1mm程度を残して止めます。

その後、棒状の専用器具を差し込み、トントンたたいて骨と粘膜を持ち上げ、スペースを作ります。

2.移植骨を入れる

粘膜が破れないように気をつけながら、移植骨を入れていきます。

3.インプラントを埋め込む

移植骨を入れ終わったら、インプラントを埋め込みます。

4.骨とインプラントが安定するのを待つ

数か月待ち、インプラントに人工歯をかぶせて治療完了です。

移植骨の種類もさまざま

骨を増やすのに用いる移植骨にはいくつか種類があります。自家骨か、人工の合成代用骨を用いるケースが多いようです。

・自家骨

患者さん自身の別の部分から採取した骨。採取する際の負担が大きいですが、感染などのリスクはないのがメリット。

・他家骨

ドナーなど別の人から採取した骨。国内では認可されていません。

・異種骨

動物、主に牛から採取した骨に高温加熱処理をほどこし、タンパク質を除去したもの。

・人工骨

人工の合成代用骨。ハイドロキシアパタイトなど材料によりいくつか種類があります。

まとめ

「骨不足でインプラントをしたいのにできない」という悩みは、サイナスリフト・ソケットリフトのような骨を増やす手術により解消できます。ただし、費用もインプラント治療に追加で必要になり、治療期間も延びたり、手術回数も増えたりと、負担は大きくなります。

また、歯医者さんによっても差があります。軽はずみな判断はせず、本当に納得してから治療を決断してください。

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