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50代で歯の矯正。女性だからこそ、気になる三つのポイント

2018.10.12更新

50代になって、歯のケアで気になること、ありますか?まず挙げられるのは、歯周病かも知れませんね。その次には、抜けた歯の中へ埋め込む人工歯、すなわちインプラントが思い浮かぶかも知れません。

歯の矯正治療というものは、天然で健康な歯をキープしていることが前提となります。歯の維持が難しくなる50代にとって、矯正治療への優先順位は、やや低くなるのかな…?

しかし矯正治療というものに、年齢制限はありません。歯と歯茎の状態が良ければ、50代どころか、70代や80代でも受診しているようです。

ダイエット・ファッション・メークなど、さまざまなジャンルへ興味が尽きない50代。子供がいれば、そろそろ子育ても終わり、時間もお金も自分のために使う余裕が増えそう。そんな中で、歯並びに興味をそそるポイントをお話しします。

まずは機能の改善!見た目の改善は二の次?

50代が歯の矯正にチャレンジ!その勇気を、ぜひたたえたいものです。そんな彼女たち・彼らは、外見・見た目の改善が目的となるのでしょうか?

そういった理由もあるでしょうが、食べものをしっかりかめるようになり、お年寄りと呼ばれるようになっても、健康で天然の歯を何本キープできるか?そのために矯正を希望する割合は、20~30代より多いかも知れません。

思い立ったが吉日と言いますが、治療したいと感じたら、まずは気軽に歯医者さんへ相談に行ってみませんか?中には、無料相談を受け付けている歯科医院もありますよ。

高齢となる前に…今のうちの治療を考える人も

矯正治療の治療期間は長く、痛みや苦しみ・ストレスを伴う場合があります。これ以上年齢を重ねると、矯正治療に耐えられないかも…そのような思いから、50代のうちに矯正をしておこうとなるようです。

ただし、症状によっては痛み・苦しみが軽い場合もあります。インターネットで耳年増にならず、実際に歯科医師へ質問してみましょう。

矯正での抜歯は、アリ?ナシ?

どの世代にも言えることですが、矯正は多くのケースで抜歯をおこないます。抜歯矯正により出っ歯を引っ込めると、それまで前に張っていた口元がたるみ、口元が老けて見えることもあるようです。

また年齢を重ねると、さまざまな理由で歯は抜けてしまいがちです。このようなことから、わざわざ矯正で抜歯はしたくないと嫌がる患者さんもいるとか。

この点については、理解し納得できるまでしっかり歯科医師と相談し、同意したうえで治療を開始するようにしましょう

「閉経」「更年期障害」「骨粗しょう症」の影響は?


多くの女性の場合、50歳前後で閉経となります。その前後5年間(45~55歳)が更年期となり、更年期障害が起きることもあります。また、閉経から女性ホルモン分泌が減少し、骨粗しょう症になりやすくなります。

この3点が、矯正治療に影響を及ぼすのか?検証してみましょう。

閉経による口の中の変化

・ドライマウス

・慢性剥離(はくり)性歯肉炎

閉経により矯正治療へ直接的な影響を及ぼすものは、あまりないようです。ただし、上に掲げた二つの症状が起こりやすくなります。

 

【閉経とドライマウス】

高齢になると男女を問わず、だ液を作っているだ液腺の細胞が減っていき、だ液の量が少なくなります。

それに加えて、女性ホルモンの一つ・エストロゲンは、だ液腺の一つである耳下腺(じかせん)に作用し、だ液の分泌を促しています。しかし、閉経を経ておおよそ5年後を過ぎると、エストロゲンは分泌されなくなります。

こうしてだ液が出にくくなれば、口の中はドライマウスとなり、菌が繁殖しやすくなります。菌のせいで口臭・虫歯・歯周病となれば、歯がぐらつくこともあるでしょう。

特に歯周病は、歯茎が炎症を起こし、歯茎の部分の骨(歯槽骨・しそうこつ)が溶けていく症状です。土台になっている骨が溶けて少なくなれば、歯は自分で立っていることができなくなり、抜けてしまいます。

したがって矯正によって歯を動かすと、歯が抜けてしまう恐れがあり、矯正をおこなえない場合があるのです。

 

【閉経と歯肉炎】

また、歯科医師の間でもはっきりとした原因をつかめていないのですが、閉経前後である40~50代の女性は、歯肉の表面の皮がはがれ炎症を起こす「慢性剥離性歯肉炎」になりやすいことで知られています。

一般的な歯肉炎・歯周病というものは、歯垢(しこう・プラーク)が歯石となり、歯と歯茎の間に残り、炎症を起こすタイプのものです。

ただし慢性剥離性歯肉炎は、プラークによって起こるものではありません。にもかかわらずヒリヒリとした感触があり、水泡ができるケースもあるようです。そのような場合には、ぜひ歯医者さんにご相談くださいね。

矯正に耐えられるか?更年期障害

不眠・不安・ゆううつ・記銘力低下・イライラ・目まい・ほてり・のぼせ・動悸(どうき)・息切れ・多汗…これらの、原因が分からずに起こる症状を、不定愁訴(しゅうそ)と呼んでいます。これらは、更年期障害によって起こりやすいことで知られています。

先にも触れたエストロゲンは、子宮内膜の増殖・乳房の発達など、女性に特徴づいた体作りをおこなうほか、骨・皮膚などの発育も担っています。閉経により、このエストロゲンは分泌されなくなります。にもかかわらず、卵巣を働かせようとする「性腺刺激ホルモン」は、それまでと変わらず分泌される場合があります。

これは、燃料のない自動車を無理やり動かそうと、アクセルを踏み続けている状態です。すると脳の自律神経に影響を与えてしまい、自律神経失調や、不定愁訴を引き起こす場合があるのです。

 

【更年期障害で治療の中断は、あまりないようです】

更年期障害が強い時期に、痛みやストレスのある矯正治療をおこなうのは、不安もあることでしょう。ただし、更年期障害のせいで矯正治療を中断してしまったという声は、あまり耳にしないようです。

理由として考えられるのは、矯正に伴う痛みというものが、装置を付け替えた直後の数日ないし1週間程度であり、その後の期間は、痛みやストレスが軽減されるからかも知れません。

これについても不安があれば、初診などの際に歯科医師へ相談してみましょう。不安をしっかり取り除いてくれることもあるでしょう。

矯正も手術も、痛み・苦しみ・ストレスが伴います

矯正治療は歯に力を加え移動させるため、痛みを伴うことが多いようです。加えて、歯並びの悪さがあごなど骨格にある場合は、あごの骨の一部を切り取って削り、削った分だけ前後上下にずらして接合するという、外科手術も必要になります。

骨の周辺には、神経があります。手術の際神経に触れるなどで刺激してしまえば、手術後に一時的なまひを起こす場合があります。舌の感覚や、味覚が一時的になくなる恐れがあるのです。

また、手術後に顔が腫れ、血が詰まるせいで鼻呼吸が難しくなることも。口も開きにくくなるので、チューブを通しての流動食となります。歯磨きやお風呂も難しく、入院生活は苦しみやストレスに悩まされることも多いようです。

したがって、外科手術を伴う矯正治療に関しては、慎重になる歯医者さんもあるようです。

骨粗しょう症が歯周病を引き起こす?



骨の中の密度が薄くなり、骨が折れやすくなる…この骨粗しょう症が、矯正治療に与える影響を調べてみましょう。

骨には、新陳代謝があります。骨が作られる骨芽(こつが)細胞と、骨がなくなっていく破骨(はこつ)細胞がバランスよく発生することで、新陳代謝を繰り返していきます。

先に触れたエストロゲンは、骨芽細胞を活性化させ、破骨細胞の発生を抑える役割を果たしています。しかし閉経によってエストロゲンが分泌されなくなると、破骨細胞が過剰に発生されるようになります。

したがって新陳代謝のバランスが崩れ、生まれる骨よりも壊れる骨の方が多くなります。これによって骨密度が薄くなり、骨折しやすくなるのです。

 

【歯槽骨も骨粗しょう症に】

口の中においても、歯茎の部分の骨(歯槽骨・しそうこつ)において、破骨細胞が炎症を起こしながら増加し、歯槽骨が減っていきます。炎症を起こしながら歯槽骨を溶かす症状は、歯周病の症状とそっくりです。

したがって、閉経後の女性は骨粗しょう症により、歯と歯茎の間にプラークがたまっていなくても炎症を起こし、歯周病と似た症状で歯がぐらつくこともあるのです。

ただし、歯磨きなど日々のケアをしっかりおこない、歯と歯茎の変化を注意深く見ていれば、歯周病の回避が期待できます。50代の女性がすべて骨粗しょう症になり、歯周病になるわけではないのですから…!

まとめ

歯医者さんによっては、高齢者の矯正治療に慎重な場合があります。しかし、受け付けている歯医者さんもたくさんあります。

風邪一つ治療するにも、お医者さんによって処方する薬はまちまちです。同じように、50代の矯正についても、考え方はまちまちなのです。

そこで、ぜひ複数の歯医者さんへ相談に行き、しっかりとした技術・知識・経験を兼ね備えた歯科医師を見つけてみましょう。問題は歯科医院の規模の大きさではなく、歯科医師の腕かと思われます。医療ミスのない、正しい治療をおこなう歯医者さんを探し、歯並びのよくなることを応援しています!

監修医 武本 雅彦先生

武本歯科クリニック

院長:武本 雅彦

住所:神奈川県横浜市天王町1-28-3